ましきクリニック耳鼻咽喉科

鼻の病気

嗅覚障害

嗅覚(きゅうかく)とは

人間の五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)の一つで

生活の潤いや、食べ物の味わいにも影響を及ぼします。

しかしながら視覚や聴覚ほど重要視されていないため

放置して症状が固定し手遅れになる という症例が時々みられます。

 

 

嗅覚障害とは?

嗅覚機能の低下(においがしない・感じにくい)が殆どですがhana_kosuru

嗅覚が敏感になり軽微な悪臭にも耐えられない嗅覚過敏、

本来とは異なるにおいに感じる嗅覚錯誤(さくご) などもあります。

 

 

原因としては

1:副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎など耳鼻科疾患によるもの(60%)

2:ウイルスなどによるにおいの神経(嗅神経)の障害(15%)

3:加齢や脳疾患(主要や頭部の外傷)(7―8%) 

4.薬の副作用によるもの (1-2%)  

5.不明 (19%)

他にストレス、精神的ショックなどにより嗅覚障害が生じる場合もあります。

 

 

副鼻腔炎による嗅覚障害

・嗅覚障害の原因で最も多い

・鼻ポリープや膿性鼻汁などで鼻奥の嗅粘膜への呼吸経路が遮断されている(呼吸性嗅覚障害)

という特徴があり

治療は抗生剤など副鼻腔炎の一般的治療+ステロイド点鼻薬を使用します。

保存的治療が無効な場合は副鼻腔内視鏡手術が有効な場合もあり

手術も含めた長期的な治療成績は治癒軽快まで含め80%程度です。

 

 

アレルギー性鼻炎による嗅覚障害

大部分が鼻内炎症による鼻閉が増悪し呼吸性嗅覚障害を起こしています。kusuri_nomu

よって治療は鼻アレルギー診療ガイドラインに従い

抗ロイコトリエン拮抗薬+ステロイド点鼻薬が基本となります。

場合によってはステロイドの内服を考慮する場合もあります。

 

 

感冒後嗅覚障害

風邪が治った後も、においがしないがそのうち治るだろう・・と

放置してしまうケースも多く治療が難しい疾患です。

風邪のウイルスにより鼻奥のにおいを感知する嗅細胞が

変性、脱落するのが原因と推測されていますが

原因となるウイルスは特定されていません。

40歳以上の女性に多く 男女比は1:4-5といわれています。

なるべく早く治療を開始することが大切で、症状が出て

3週間以上過ぎると治療を行っても症状固定する場合が多いです。

治療は一般的にはステロイド点鼻薬とビタミン剤、血流改善薬の内服で

嗅粘膜(嗅神経)を刺激することを目的とします。

当院では難治例にはさらに漢方薬(当帰芍薬散など)kanpou

長期併用していただき治療効果を上げています。

改善に数か月を要しますが自然回復する症例も稀にある(ようです)ので

諦めず根気強く長期的に治療を続けることが最も大事です。