鼻の病気 鼻出血症

症状と原因

症状

鼻出血の出血部位はさまざまですが、鼻の穴の出口から1cm程度の鼻中隔(=キーセルバッハ部位)からの出血がほとんどで、この場合は自力での応急処置が可能です。落ち着いて対応することで素早く止まりますので、慌てず行動しましょう。止血法は、

  1. 鼻の外側のふくらみ(小鼻)を、親指と人差し指で強くつまみます。小鼻より上をつまんでも意味はありません。この際、ティッシュなどを小さく丸め、出血している側の鼻の穴に詰めておくとさらに効果的です。
  2. 椅子があれば腰掛け、頭を下げて安静にします。血液がのどへ流れてきた場合は吐き出し、飲み込まないようにしましょう。飲み込むと嘔吐や消化不良を起こしてしまう恐れがあります。
  3. そのままの姿勢で5〜10分様子を見ます。

原因

鼻を強く打ったり、鼻の中をいじりすぎたりすることが主な原因です。ただし、何の刺激も与えていないのに鼻出血がある、あるいは慢性的に鼻出血を繰り返す場合は病気が隠れていることもあります。

アレルギー性鼻炎などで鼻の粘膜が傷んでいる、高血圧などの疾患のほか、白血病や肝硬変の恐れも。あまりにも続く場合は、早めに医療機関へ相談をしましょう。

当院での主な治療法

レーザー治療

慢性的な鼻出血は、アレルギー性鼻炎と同じく、鼻の中の粘膜をレーザーなどで焼灼する治療が効果的です。

以前よく言われていた鼻出血の治療法、「上を向き、首をトントンする」は間違いです。「下を向き、小鼻を強く抑える」と覚えましょう。

使用する主な機器

  • 高周波コアグレータ

    難治性の鼻出血、小手術の止血に使用します。

  • 炭酸ガスレーザー

    レーザー治療を行う医療機器。最新機器を導入しているため、痛みもなく、10歳程度の子どもから高齢者まで使用が可能です。

  • レントゲン

    副鼻腔や耳の病変部位や重症度を確認します。デジタルレントゲンですので撮影後すぐに画像が表示され、素早い正確な診断が可能です。

  • 耳鼻科領域専用CT

    耳・鼻・のどを撮影する専用のCTを導入しました。より専門的な検査ができるうえ、被ばく量・かかる料金も少なくなります。