耳の病気 耳管狭窄症

症状と原因

症状

耳と鼻は、「耳管」という管でつながっています。普段はほぼふさがったような状態ですが、環境や状況の変化によって開閉します。例えば、つばを飲み込むと一瞬だけ開き、空気を逃がします。花粉症やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などでこの管が常につまった状態になるのが耳管狭窄症です。一方、開きっぱなしになった状態を耳管開放症と呼んでいます。

耳管狭窄症、開放症のいずれも、自分の声が響いて聞こえたり、つまったような感じがしたり、耳鳴りがしたりするといった症状があらわれます。

原因

耳管狭窄症はアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などが原因であることが多く、加齢による耳管機能の低下で起こることもあります。

一方、耳管開放症は、体重の減少や顎関節症、妊娠、ストレスなどで発症する場合があります。

当院での主な治療法

アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎が原因となっている場合は、その治療を行うことで改善します。

耳管機能の低下による場合は、定期的な耳管通気、ネブライザー、鼓膜マッサージなどの機器を使った治療も行います。耳管開放症は、漢方治療が有効な場合もあります。

ダイビングを行う方は、耳管の検査が必要になることがあります。耳抜きが苦手という方は、耳鼻咽喉科でのトレーニングもできますのでお気軽にご相談ください。

使用する主な機器

  • オージオメータ

    どれだけの音が聞こえているかを検査する機器です。音の大きさ、周波数などにより聞こえる範囲の音域を確かめ、治療方法の指針とします。

  • ティンパノメトリー

    中耳の状態を調べる機器です。空気圧を変化させて、鼓膜の働き、中耳の状態を調べます。痛みは全くなく片耳10秒程度で、すぐに結果を説明することができます。

  • 最新型内視鏡

    耳鼻咽喉科で使う内視鏡は、胃カメラのような不快感はほとんどありません。事前の準備もいらず、1分程度で耳・鼻・のどの検査ができます。

  • 鼓膜マッサージ

    鼓膜に時間をかけて負荷をかけ中耳の障害を軽減させます。