耳の病気 メニエール病

症状と原因

症状

回転性(ぐるぐると回ったように感じる)めまいや難聴、耳鳴りなどが繰り返し起こります。

めまいの発作は大抵数時間持続し、発作の間、聴力が低下するケースも。聴力も必ずしも元の状態には戻らず、発作を繰り返していくうちに徐々に低下する例が見られます。

発作が1回だけであれば「突発性難聴」と区別できませんが、繰り返し起こることでメニエール病と診断されます。

原因

「内リンパ水腫」とよばれる内耳のむくみが原因と考えられています。

当院での主な治療法

点滴治療

抗めまい薬や吐き気止めを使って症状を抑えます。また、浸透圧利尿薬を併用し、内耳のむくみを取り除くように働きかけます。
重症の場合、これらの薬を点滴や注射で連日投与します。効果が見られない場合は、突発性難聴、急性感音性難聴に準じた治療を行います。

めまいが起こるとすぐに「メニエール病」と診断されがちですが、めまい患者の約1割程度と、それほど多くはありません。

使用する主な機器

  • オージオメータ

    どれだけの音が聞こえているかを検査する機器です。音の大きさ、周波数などにより聞こえる範囲の音域を確かめ、治療方法の指針とします。

  • フレンツェル眼鏡

    内部に小さな電球がついた眼鏡。急激に頭を動かした時の眼の動きなどを観察し、めまいの発生状況および病変部位を確かめます。

  • スーパーライザー

    近赤外線を頸部の星状神経節に照射し、突発性難聴や感音性難聴、メニエール病、耳鳴症、顔面神経麻痺などを緩和する治療です。痛みはほとんどなく、5〜7分程度の治療時間です。